布団用語について

ハンドピック

羽毛ふとんの詰めものにされるダウンやフェザーを、生きているグース(ガチョウ)から手作業で採取することを、ハンドピックまたはハンドプラッキングといいます。

ハンドピックは年に2~4回行われますが、グースの成熟度が天候によって変化するため、その回数も天候によって左右されます。羽毛を採取するグースは通常、生後12~14週間で成熟します。
そして、最初のハンドピックから6~7週間たつと、再び羽毛が生えそろいます。1回目より、2回目、3回目のほうがグースも十分に成熟しているので、品質のいい羽毛が採取できます。
またハンドピックの羽毛は、一般のマシンピック(機械摘み)に比べてダウンボールが大きく、かさ高性や弾力性に富んでいるとされています。
生きているグースの羽毛をハンドピックするのは残酷のようですが、成熟していればダウンやフェザーの根元は乾いており、毛並みに逆らって撫でるだけでも羽 毛は採取できます。このため、十分に成熟した羽毛のハンドピックは、羊毛の刈り取りと同様にグースに苦痛を与えることはありません。

ポリエステル綿

寝装品に使われるポリエステルわたには、掛ふとんに適した、軽くて”かさ”高性にすぐれたものや、敷ふとんに適した繊維が太く、へたりにくく、弾力性に富んだものなどがあります。また、固わたに加工され、さまざまな敷ふとんにも使用されています。

ポリエステルわたには・・・
1:動物繊維と違ってアレルギーを起こさず、繊維が強いので「わたぼこり」が発生しない
2:抗菌・防臭、防ダニ、吸汗などの特殊加工が容易
3:繊維自体はほとんど水分を吸収しないが、繊維と繊維の絡みの間から水分を透湿・放湿するので、蒸れにくい
4:羊毛と同様に燃えにくい繊維の一つ
などの特徴があります。

また敷ふとんなどでは、ポリエステルわたを綿わたに混ぜることで軽さや”かさ”高性を出すことが出来ます。ただポリエステルわたは
●一般的には羽毛に比べて暖かさが劣る
●へたりやすいものが多く、打ち直しは出来ないことはないが、かさ高は元通りには回復しない
っといった欠点もあります。

そこで、一本一本の繊維に穴を空けることで空気を含ませ、より軽く、暖かく、乾きやすくしたウオッシャブルわたが普及しています。また繊維の表面をコーティングすることで、サラサラの羽毛タッチにしたポリエステルわたもあります。